フェイバリットストーン 銀座本店

フェイバリットストーン店長ブログ

店長

 店長 内山美緒
 プロフィール

このブログでは、当店が取り扱っているそれぞれの商品のご紹介に加えて、宝石の美しさの楽しみ方、さらにちょっと掘り下げた<美しさの理由>まで、幅広くご紹介できればと思います。
ご感想やご意見、ご質問などを、お気軽にお寄せいただけますと幸いです。

☆悲しい歴史から今、脱却するとき☆ 1.383ct レッドスピネル ミャンマー モゴク産

1.383ct レッドスピネル ミャンマー モゴク産

昼間の暖かさとは打って変わって、どんどん冷え込んできましたね~。
明日は、最高気温がなんと10℃そこそことか・・・。
最近暖かい日が続いていたので、急な温度差に体がついていけるか心配ですね。
皆さんは、風邪などひかれてないでしょうか?
最近はどこの街を歩いていても、イルミネーションが綺麗ですね(^^)
いよいよ年末も押し迫ってきたなあという感じがひしひしと伝わってくるようです。
それぞれの街が、街全体で私たちみんなに「一年間、お疲れさまでした!」と言ってくれているように見えて、心からホッとする今日この頃です。
皆さん、クリスマスの準備は進んでいらっしゃいますでしょうか?
私の部屋は小さな1ルームなので、この季節はいつも小さなツリーのスノードームだけを飾っています。
でも、これだけでも結構気分が変わるんですよね~!
今年最後の大イベントなので、せっかくだったら大満喫したいですね☆

さて!
そんな押し迫った今日この頃。
あとどのくらい年内にご紹介できるかわからないですが、本日も張り切ってまいります!

鉱物の本や宝石の本で「スピネル」の項目を引くと、必ずと言っていいほど頻繁に出てくる「ルビーと間違えられていた歴史」。
宝石好きな皆さんでしたら、一度は「黒太子のルビー」という名前を聞かれたことがあるのではないでしょうか?
そうです。
長いことルビーだと思われてきた英国王室の王冠を飾っている赤い宝石が、ルビーではなくレッドスピネルであったという話です。
その印象が強く、ルビーと違う宝石だと認識される前はルビーだと勘違いされ、スピネルという異なる鉱物だと判明してからはルビーの「まがい物」のようなイメージを持たれてしまった気の毒な宝石ですが、実際はむしろ、ルビーに負けず劣らない素晴らしい宝石であることはご存知でしょうか?

では、どこが素晴らしいのか?

魅力的な赤色の発色の原因は、ルビーと同じ微量に含まれた「クロム(Cr)」が不純物として含まれることで生まれています。そしてこのクロムが色因であることで、太陽光のように紫外線が含まれる光の元で”赤色に蛍光を発する”という特徴を持ち、太陽の光の下では人工光の下で以上に、「燃え上がるような赤色」に輝くという現象が起こる宝石なのです。

そしてルビーを凌ぐ長所は、「単屈折性」の宝石であるということ。多くの宝石は、「複屈折性」という性質を持ち、宝石の内部に入り込んだ光が2つの異なる方向に進むことで、角度によって色合いが違って見えてしまい、通常はカットをするときに最も望ましい色が正面から見えるよう、考えてカットしなければいけません。ですが、今回のレッドスピネルのように「単屈折性」の宝石はどの方向から光が入っても1方向にしか光が進まないため、どの角度からみても色が変わらず、とても安定した外見をしているのです。(ルビーはものによっては角度を変えるとオレンジ味を帯びて見えたり、サファイアなどは緑色味を帯びて見えたりします)。
「どの角度からも同じ色に見える」という性質は、ジュエリーのデザインを変えたりして永く愛用するときにはどんな枠にも対応できるかなりの長所。正面からの美しい色合いをすべての角度から味わえるということなので、色が付いている宝石にとってはかなり恵まれた性質なのです。

かつ、スピネルは内包物が少な目で透明度が高いところも、優れた点の一つだといえます。多くは結晶系の内包物であり、硬度が8と高いために、リングでもネックレスでも日常に耐えうる耐久性を持った宝石なのです。

今回ご紹介の1.383ctのレッドスピネルは元々が生地足らずでパビリオン部(石の裏の部分)にちょっとへこんでいる部分がございますが、もちろん肉眼でその透明度、色合いの美しさを妨げるようなものではありません。
このように、「宝石」と定義される三大条件”耐久性”、”美しさ”、”稀少性”を合わせ持っていながら、何故我々人間の勘違いのせいで、ここまで脇に押しやられなければならないのか・・・!

でも、それも今までの話。
現在、スピネルの中でも、今回ご紹介のレッドスピネル、鮮やかなネオンピンクが美しいホットピンクスピネル
、鮮やかなブルーのコバルトスピネルなど、宝石好きの中では着々とその美しさが一つの宝石として認められてきています。

スピネルの語源は、棘(トゲ)を意味するラテン語「spina」から、イタリア語で小さい棘(トゲ)を意味する「spinella」に派生したものだと言われています。それは、原石の状態できれいに磨かれた正八面体のとがった印象からきています。
語源から想起される、”眠り姫”が紡ぎ車の針で指をチクリと指してしまった瞬間の、鮮血のような魅惑的な赤。そしてその色は、一切の人工的な処理を施すことなく、生まれたままの美しさを誇る赤色なのです。
そのレッドスピネルが象徴するものは、「豊かな愛」。
ルビーの「情熱の赤」とはにて非なるもので、受動的な暖かみのある色合いと言ってうまく伝わるでしょうか・・・。

リングでもネックレスでも耐えうる、子々孫々まで受け継ぐことが可能な優れた宝石「レッドスピネル」。
本日のご紹介は、ミャンマー・モゴク産の上質な一粒。
あなたなら、どのようなジュエリーに加工したいですか?
是非、実物を見ながらご想像ください。

※商品の詳細はこちらからどうぞ↓
http://www.favoritestone.jp/SHOP/260278.html